浜ちゃんの居場所が減ってしまった(2月6日付朝刊6面「令和 いまだに『ミニ昭和』に思う」)
浜ちゃんのようなマイペース会社員が増え、モーレツ社員が減った結果、日本経済が活力を失ったという論旨だが、実態は少し違うと思う。
浜ちゃんは中堅の建設会社に勤めていた。昭和の日本では、中堅や中小企業でも、一生懸命仕事をすれば日本経済全体の成長の果実をそれなりに享受でき、浜ちゃんのようなマイペース社員が居られる余裕があった。
しかし、令和の日本では、グローバル化を進めた一部大企業が史上最高益を連続更新する一方で、中堅中小企業や大半の働く人々は、利益の分け前が落ちてこなくなった。「働けど働けど」暮らしはギリギリで、浜ちゃんが居られる余裕がなくなってしまった。日本経済も企業も働く人々も二極分化してしまい、格差社会になってしまったのが、令和の風景ではないか?本日一面の「トヨタ純利益4.5兆円」がそれを如実に語る。これは何万社の血と汗の結果なのか?
大企業優先を進めてきた自公政権も、これ以上の格差拡大はまずいと、大企業に賃上げや下請けへの配慮を求めているが、企業はお願いでは動かない。大企業でも法的強制なしに個別に動いたら、競争の中で淘汰されるという不安を抱きつつ仕事をしている。
財界大企業と深く結び付く自公政権には、大胆な舵取りは期待できない。となれば、しっかりと格差解消をやってくれる野党にバトンを渡してもらうしかない。それでは日本経済がという心配は無用。日本のモーレツ社員の火種は消えていない。がんばれば誰でも報われるとなれば、またモーレツ社員も浜ちゃんも自ずと現れてくること間違いなし。それを信じてがんばれば報われる社会を作ろう。

この記事へのコメント