過半数割れでもこの程度か(3月5日付朝刊2面「予算案修正 妥協の連続」に思う)

国会での予算案修正は29年ぶりだそうだが、与党が過半数割れでも、修正議論は103万円の壁と高校授業料の無償化に終始して、この国をどうしていくのか?そのためにどこにカネを使い、誰が負担するのかという議論は聞けなかったのが残念だ。
近年の予算で一番大きな変化は、軍事費の異常な膨張、半導体産業を中心に特定業界への補助金拡大、税収の増加の3点。いずれも兆円単位単位で増加している。一方で103万円の壁は6千億円、高校授業料無償化は1千億円規模の修正でケタが違う。国民が飛び付き易いネタを議論の焦点にして、本当に議論しなければならないことは、無傷で通したとみれば、予算案を巡る攻防は与党の作戦勝ちとも言える。

問題は軍事費の拡大には歯止めがかけにくいこと。先の予算をあてにして、様々な兵器を発注しているし、首相は法律や閣議で決めた27年度までの予算拡大計画の先の拡大までトランプ大統領への手土産に約束してきた始末。本当に日本が米国を補完して、血を流す貢献をすることを国民が納得しているのか?血を流させられる若者たちは、それでいいのか?全く議論が聞かれないのは、懸念を通り越して、恐ろしくもある。

まさか軍事費に金だけ使っておけば、抑止力が拡大して、戦争は起きないなどと、夢のようなことを信じているのではあるまいに。

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